主砲 38口径5インチ砲(12.7cm・5インチ砲塔)
エモンズの主砲は38口径長5インチ砲(口径12.7cm・5インチ砲塔)が4門。ブリッジ下部や艦外に直径12.7cmの砲弾が落ちている。エモンズ沈没時、対空戦闘状態のため、「マリアナの七面鳥撃ち」として有名な近接爆発調整した信管雷管(VTシュート)が装着されていた可能性が高い。おそらく爆発の危険性が一番大きいのがこの主砲弾。砲塔内部は勿論、砲塔外に落ちていた砲弾には未だ戦闘状態の信管が装着されている。錆びていても火薬の残った砲弾の危険性はとても高い。ダイバーは絶対に触れないように注意が必要。
第二次世界大戦時にアメリカ軍のみが開発に成功した砲弾を爆発起動させる近接信管の「VTヒューズMK53型」。米軍はこれを小型化、5インチ(12.7cm)砲塔用の対空戦闘段に組み込む事に成功した。直接命中させなくても15M圏内にうち上げさえすれば爆発させる事が出来た。エモンズは主に対艦船用の徹甲弾と地上攻撃用の爆裂弾、対空戦闘用の対空弾を搭載していた。当時、無線傍受で既に日本航空機動部隊の動向を察知、対航空機用の砲弾を砲塔内部に積み込んで戦闘していたと推測される。
副砲40mm連装機関砲
1930年代初頭にスウェーデンのボフォース社が開発した対空機関砲。第二次世界大戦時における最も有名な対空兵器のうちの1つ。優れた中近距離近接対空火器として、米英海軍艦艇にも装備された。特にアメリカ海軍の艦艇に搭載された対空兵器の中で最も多くの航空機を撃墜したと言われている。戦間期に盛んに各国に輸出され、大日本帝国、イギリス、アメリカ、ポーランド、ハンガリー、ソ連、世界的に多くの国々に採用されていた。
対空機銃単装20mm機関銃
砲弾は直径2cmも有る砲弾薬莢の真鍮製20mmで火薬が後部薬莢内部に入っている。爆発の危険性は高い。機銃座下部には1.27mmの弾丸が沢山落ちている。こちらも薬莢に火薬が入っているので危険性は高い。砲弾、弾丸はマジックほどの大きさで簡単に拾える。海底で見ると魅力的に映ってしまうが爆発の危険性が高いので絶対に拾わないように注意が必要。発射後の真鍮の薬莢殻もあり、爆発の危険性はないが歴史上の観点からも沈没船の遺物を移動したり、持ち去ったりすることは絶対にしないように。
情報提供:古川 正人氏
参考資料:Wikipedia
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